10月22日(日曜日)STARMARIE THE SECRET THEATER @TOKYO FM ホール(東京都 半蔵門)
この日は東京地方は台風接近に伴い朝から大雨でした。
僕は仕事が休みでしたので、昼から半蔵門のTOKYO FMホールまで、STARMARIE(スターマリー:スタマリ)のミニライブ「THE SECRET THEATER」
を見に行ってきました。
木下望さん、高森紫乃さん、中根もにゃさん、松崎博香ちゃん、渡辺楓さんの5人からなるアイドルグループです。
何度も書いてきましたが「死を歌う」というコンセプトで、楽曲の独特の世界観が特徴。
ここでまた僕がスタマリ愛を語り出すと長くなるので、今回は省きます。
僕が以前書いたスタマリ関係のブログをいくつか貼っておきますので興味があれば読んで下さい。
2017.08.30 STARMARIEワンマンライブ ~今回は何人死んだのか?~
2016.08.21 STARMARIEワンマン観覧記~死を歌いながら前向きに生きる~
2016.04.27 STARMARIE ワンマンライブ観覧記 ~『死を歌う』意義~
さて、スタマリメンバーも所属する音楽事務所(M-SMILEさん)もあまり今回のこのライブに関しては宣伝しておらず、まさにSECRETの公演、の様相でした。
しかも、今回はあらかじめ運営からツイッターで、
演出の都合上「着席での観覧」をお願いする
(異例の)アナウンスがなされていました。
TOKYO FMホールはオール着席だとキャパが150人程度と小さいので、あまり大々的に広めると着席での観覧に支障が出るというのもあったかも知れません。
あと、人数が増えすぎると終了後の特典会の時間が取れなくなっちゃう(この日は同会場に夕方にもう一つ対バンが予定されていた)っていうのもあったのかな。
それだけ少ない人しか知らない、秘密のライブ。
いつもSTARMARIEのライブは凝った世界観の演出が美しく楽しい。
と、いうわけで今日はどんな感じになるのか、楽しみにしていました。
開演前、入場してみるとステージ後方には壁全体を覆うような巨大なスクリーンが掲げられていました。
そこにスクリーンセーバーで、この日の裏テーマであるハロウィーンチックな5匹のオバケの映像が流れています。
5匹のオバケちゃんはスタマリメンバーのことを表しているのでしょう。
しばらくの後、画面は大きな月の映像にかわり、そこからこちらに向かって飛んでくる大量のコウモリのCGに。
これだけ見て、この日は
映像でかなり色々な趣向がありそう、
と開演前から期待が高まります。
ライブの採算とか度外視して(笑)、
アイドルライブというよりはショー、芸術作品
として背景をしっかりと作りこんでくるのがここの所属音楽会社の良いところだといつも感心しています。
会場に入った観客は100人ちょっと。
雨で寒かったということと、着席ライブっていうことで以前オルスタのライブで盛り上がっていたおまいつのファン(=マリストさん)は少なめ。
そういう人たちは他界したのか、それとも沸けないライブの時は来ないだけなのか、
については内部情勢に疎いので知るよしもなし。
この日は台湾などアジア各国からの応援部隊もなし、でした。
ただ、最近見る限りでは、結構1年以内の自分より更に新規のファンも結構来ているような気がします。
上記のごとく僕はこれまで自分のブログで沢山書いてきているくらい、スタマリのことが大好きなのですが、所詮はDD。
この現場では超外様ですので
隅っこの方におとなしく着席、ですww
13時開演、だったのですが、なかなか予定時刻になってもライブが始まりません。
多分映像と音響の最終チェックに時間が掛かっているんだろうな、と予想。
また、スタッフさんが小型の携帯酸素ボンベを何個も運び入れたりしてて、もしかするとこれは結構ハードな感じでやるのかな?って予想。
(水は運び入れることは多いけど、酸素ボンベまではなかなか運び入れないからね。スタマリライブはダンスが本当に激しいのです。)
ライブが始まる前から僕の観察は始まる。
色々な状況を予想する、っていうのは個人的な性分です(汗)。
予定を大幅にずれ込み、13時20分近くにライブスタート!
会場が暗くなると後方の巨大スクリーンにヨーロッパ風の古城のCG映像が映し出されました。
そして、メンバー5人のビジュアル写真。
城内に住むお姫さま、をイメージした感じのポートレイトで、
英語のネームロゴ入りです。
(これはなかなか豪華な作りだな。)
しかし、その後城の外部が暗転し、急に不気味な雰囲気に変わると、画面に突然リンゴのオバケが飛び出して現れました。
↑この日売られていたTシャツのデザイン、背面には英語で
「お化け屋敷に就職しよう」(※→STARMARIEの一楽曲タイトル)の文字が書かれている。
この絵と同じリンゴオバケがCGで声優の吹き替えでしゃべる演出。コイツがこの日の狂言回し役。
このリンゴオバケ、ケラケラ不気味に笑いながら我々にしゃべりかけてきます。
「内緒の話だけど・・・キミたちは死んだんだ~。騒いだって無駄だよ!こっちの世界の方がずっと楽しいよ。仕事だっていくらだってあるしね。
」
みたいな無責任なことをいいやがります。
我々はもう死んでいて、お化け屋敷に就職しろ、っていうのか??
声優さんを使ったCGですが、あいかわらずこういう演出、よそにはないのでとっても楽しい。
ちょっぴりディ○ニーのパクリ(インスパイア)っぽいところもあるけど、背景CG映像はすごく綺麗でクオリティがバカ高い。
結構金かかってると思うんだけど、どこから費用を捻出しているのか・・・採算取れているのか心配になるほどです(笑)。
「じゃあ、THE SECRET THEATER、は・じ・ま・る・よ~
」
のリンゴオバケの合図の声とともにメンバー登場し楽曲がスタート!
セットリスト
(プロローグ映像)
01. 幻木町の怪人~町長選挙編~
02. モグラミステリツアー
03. 涙のパン工場「コンセル・カマタ」
04. 狂おしき月下の舞踏会
05. ガイコツたちのメンデルスゾーン
06. モノマネ師ネロ
07. 本田教授のダイイングメッセージ
08. 三ツ星レストラン・ポールからの招待状
(映像)
(Spell of the Halloween)
09. サーカスを殺したのは誰だ ~trick or treat~
(パーティーは始まる)
10. お化け屋敷に就職しよう ~やっぱり辞めよう~
(絶望を喰らうコウモリたち)
11. スペル・オブ・ザ・ブック
※カッコ内タイトルはInstrumental
(映像)
12. ヘブンズ・ウェディング
13. 魔力が消える!
14. さよならお弁当
15. 星祭りの夜 君を殺しに行く
16. 屋上から見える銀河 君も見た景色
(エピローグ映像)
(Encore)
EN1 ホシノテレカ
EN2 ぐらんぱぐらんぱ
早速ここからライブレポートです。
この日のライブの内容は、
とにかく、スゴい
の一言に尽きます。
のっけの01『幻木町の怪人』から息をもつかせぬ激しいダンスと一糸乱れぬ5人の動きが我々観客の目を瞠らせました。
一曲終わったら、間髪いれず人気曲02『モグラミステリーツアー』
更にここから休むことなくフォーメーションダンスの美しい
03『コンセル・カマタ』
へと、流れるように進む演奏。
このライブは結局01.~08.まで約40分近く(!)ノンストップで激しく踊るハードっぷり。
歌はリップシング&曲によってはかぶせ、ですが、それを補ってあまりあるダンスクオリティとスピード!
TOKYO FMホールは天井が高く音響も良いとてもいいホール(僕は大好き)で、
天井から反響が降り注ぐように聞こえてきます。
そして、一曲一曲ごとに幻想的な背景のCGが流れることにより会場内が一気にスタマリの世界に引き込まれました。
コールをしたり、ペンラを持って振りコピをしたりして盛り上がりたい(これまでのライブではファンがそうしてきた)曲もあったのですが、
この日は着席観覧なので封印。
会場が明るくてあえてペンラを付ける必要もなし。
普段のスタマリのライブが、
観客がコールや振りコピで彼女たちのライブを支える、
という典型的なアイドルライブの形であったとすれば、
この日は今までのスタマリライブとはひと味違って、
まさに壮大なストーリーのある映画(THEATER)の一観客としてそれを眺める、
という感じ、でしょうか。
我々観客は新たに加わった「死の世界の住人」として、
死の世界を舞うスタマリメンバー5人(&映像)
をしっかりと眺め楽曲の世界に身を委ねる(集中することで楽しむ)仕様になっていました。着席観覧も理あり、と納得。
メンバー全員がみんな小柄で同じくらいの背格好。
話すとどの子も個性があって魅力あるメンバーですが、やっぱりこのグループの売りはライブでの5人の小さな体全身を使っての揃ったダンスパフォーマンス。
いつも以上にこちらが集中して見ていた、というのもありますが、シンクロも完璧、指先まで魂が乗り移り全身の振り付けで歌詞の世界を表現する姿。
本当は息が切れて苦しそうな顔をしてもおかしくないのに、
そのそぶりも見せずに曲ごとに笑顔、恐怖の顔、などの雰囲気を表情で演出するメンバー。
観客数が限定されていることもあってメンバーとの距離も近く、
会場も明るくいつもよりメンバーの表情笑顔がよく見えて、しかもいつものライブ以上にレスも届けてくれていたように思います。
あまりにもクオリティが高くて、
この日のライブのためにどれだけ練習を積み重ねてきたのだろう?
なんて考えると、ぐっと胸に来るものがありました。
毎曲が終わるたびに思い切り拍手を送りたいのに、
すぐ次の曲に入っちゃうから拍手できない、というのがもどかしくなるほど・・・(;^ω^A。
このまま続けてたらぶっ倒れちゃうから
「早く休め!」、「早く休め!」
って途中からこちら念じてましたw
08『三ツ星レストラン』が終わったところでようやく小休止となる映像場面になったのでホッとしました。
(こりゃ携帯酸素がなきゃダメだわ・・・。)
リンゴオバケに
「君たちが騒ぐから、オバケたちが目を覚ましちゃったじゃないか!
」
って変な言いがかりをつけられて叱られた・・・・。
いや、全然騒いでないんすけど・・・みんな黙って集中してみてたんですけどww
ここからライブはハロウィーンの時期ということで、昨年のこの時期に発売されたミニアルバム
「Spell of the HALLOWEEN」
の楽曲、
この日のライブのメインテーマとも言えるゾーンです。
普段はやらないInstrumentalの曲と
定番曲09『サーカスを殺したのは誰だ』の変奏ver.
では、普段とは異なる、メンバーがばったりと寝転んで歌うシーンも。
10『お化け屋敷に就職しよう』の変奏ver.はとにかく間奏がカッコイイ。
こうやって、ライブにきちんとしたテーマを掲げて、ちゃんとそこのモチーフをライブ演出に入れてくるところがSTARMARIEは実に上手いと思う。
ここからまたリンゴオバケくんの説教映像(内容は小難しいので忘れたww)を挟んでいよいよライブは佳境に。
後面の映像がまばゆいばかりの光のステンドグラス
と十字架
にかわり、
メンバー生歌での12『ヘブンズ・ウェディング』を熱唱。ここからはライトファンタジーゾーンに。
STARMARIE世界のもう一つの側面である、感動系楽曲ゾーンです。
そして、ここまではほとんどリップシング&かぶせであったメンバーここからは生歌歌唱。
その後も13『魔力が消える』から16『屋上から見える銀河』までは、極力メンバー自身の歌声で気持ちを届けることに注力。
事務所の社長さんがブログで、
「これからSTARMARIEの成長のために、あえて口パクを封印する」
と宣言して始めた新境地の曲が『ヘブンズ』でしたが、今後はライブでどんどん生歌でのパフォーマンスも増やそうという意欲の表れを感じました。
まだ、メンバーの声に荒さが残るところがあり(キーが高い)、
強弱・高低で上手く歌えていない部分もあったけれど、
メンバーの気持ちはとてもよく伝わりましたよ。
これは今後経験を積んでいくことでどんどん良くなっていくと思います。
リンゴオバケが
「さて、僕は行くとしよう
」
とお別れの挨拶をして本編が終了。
最後まで小憎らしかったけど、なんか憎めないヤツでしたww
こういう声優を使った映像シリーズは定番としてこれからもどんどんやって欲しいです。
実質70分ほどで16曲を詰め込んだ本編。
→時間的にみてもほぼほぼ歌いっぱなし、ということですね。
どれだけライブの密度が濃かったか、
というのがわかります。
アンコールも感動系楽曲2曲でした。
『ホシノテレカ』『ぐらんぱぐらんぱ』両方とも僕が好きな曲で、
特に『ぐらんぱ』は前回のブログで書いたとおり、僕がスタマリで一番好きな曲で、聞くたびに泣いてしまう曲なのでこの曲をトリに入れてくれたことが本当に嬉しかったなぁ・・・。
さて、楽曲内で本当によく人が死ぬSTARMARIEなのですが、
僕が見てきた限り、今まではライブのラストになるとあまり人が死ななかった(笑)。
マリストさんたちも多分、アンコールでは
『姫は乱気流☆御一行様』、とか『メクルメク勇気』、とか、
『タイムマシーン・ラブ』『名もなき星のマイホーム』
みたいなポップな曲をラストにやってもらうのが好きな人が多いと思う。
だから、あまり今回の本編ラストやアンコールセトリを気に入らなかった人もいるかも知れません。
でも、僕はやっぱりスタマリの本分は、
「死を歌う」
だと思っているんです。
ですから、今回ここの運営が、
『ホシノテレカ』『グランパ』
人が死ぬ曲、でも見守ってくれている、っていう曲をラスト2曲に持ってくる、という新しいセトリの組み方には多分意味があって、
見る側に新たに伝えられることもありますよ、
っていう
表現の広がり、引き出し、
みたいなものを我々に示してくれたように感じて、僕は素直に嬉しかったです。
背景映像に歌詞が出て、
その意味が胸に迫ってきて、
一緒に口ずさみながらやっぱり今回も『ぐらんぱ』では思わず泣いてしまいましたww
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終了後の特典会では、Tシャツを買って、
メンバー全員とDDポーズでのチェキ(笑)、
そして、メンバーの渡辺楓さん(かえちゃん)とチェキをとって少しお話をさせていただきました。
今回のライブのスピード感が凄くて、感動したことを楓さんに伝え、
「息が切れないの?」
という質問をしたところ、
「酸素を吸ってた(笑)」
と・・・。やっぱり裏では大変だったんだろうな、と思いました。
「でも、これからももっと頑張る!」
と、おっしゃってました。
頑張れセカワタ!(「世界の渡辺楓」の略)
(感想)
当初、2daysある武道館のももクロのファンクラブ限定イベント(2日目)に落選してて、
この日はいわば「代替」としてSTARMARIEの公演を観に行った形でしたが・・・・。
大雨の中おして行った甲斐がありました。
最初ほぼ40分ぶっ通しで激しいダンス曲8曲を披露したのも凄かったし、
後半のメンバーの生歌での連続パフォーマンスは、
「いままでとは違った形のSTARMARIEを見せよう」、
という運営&メンバーの意気込みの表れと感じました。
演出も、しっかりとしたコンセプトとテーマを掲げて、ストーリー展開、構成された一つの完成されたショーとなっていて、
むしろ8月の中野サンプラザで開催されたワンマンライブよりもずっと濃密な内容で100人強の観客の前で見せるには勿体ないと思えるほどでした。
ここの運営は、売れてないから、とか、予算がないから、と手を抜かない。
小手先の演出をせず、ちゃんと少人数の観客対象でも毎回しっかりした内容のステージを作ろうと努力しているので好感が持てます。
ここの会社の社長さんは以前SNSで
「STARMARIEはアイドルと呼ばれるかもしれないが、スタマリを見に来てくれる観客はオタではなく、僕は全員『ファン』だと思っている。メンバーには負荷をかけるかも知れないが、関わるみんなが楽しく、豊かな人生を送れることが、スタマリが長く続くことに繋がると確信している」
、といったような発言をなさっておられました。
オタとファンの違い、っていうのは議論の余地はあるでしょうが、彼の言っているところはなんとなく分かります。
今回のライブも、社長のそういう姿勢がよく現れていたように感じました。
メンバーも、夏の2回目の中野サンプラザを終えて、来年2月の3回目の中野サンプラザを迎えるにあたり、
運営のそういう意識を共有して臨むように変わってきているかもしれません。
陰では相当の苦しい練習を積み重ねて居るであろうこともなんとなく伝わってきました。
今までは結構愚痴や泣き言も言ってたのですが、今回はライブ中や終了後の特典会ではあまり苦労について多くを語らなかった感じ。
海外アジアや全国を飛び回っているスケジュールの中でこれだけのものを作り上げて来たことに、今までには感じなかった、先へ向けての強い決意、みたいなものが感じられました。
もちろん、努力とか工夫とかは他のグループだってやっているわけで、それだけで全てが乗り越えられるわけではないし、そんな甘い世界でもない。
それでも・・・・・
今は知名度は低いかも知れませんが、手抜きをせず今のうちからしっかりとしたものを作って見せて積み重ねていくことで、
(口コミで少しずつでも評価が伝わって)、
いつか多くの人に知ってもらえたときにきっと開ける道があるはず!
ももクロと同じ年(2008年)に結成されたグループが、ここまで何度かあった解散の危機を乗り越えて存続し、今これだけのモノを作って見せてくれている、ということに自分は感慨を覚えました。
感動できる現場に飢えているアナタ、
さあ是非スタマリの世界へどうぞ!
あと、この日、来年(2018年)の2月4日、三度目の中野サンプラザのライブの日と同日に、Newアルバムが発売されることが発表されました。今回はなんと、全曲新曲らしいです。
ところが、なんと僕はその日事情により運悪くライブは見に行けなくなってしまいました。
でも、アルバムは絶対に買います。
新たなスタマリのファンタジー・ワールドがどんな世界になるのか、楽しみに待ちたいと思っています。
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(後記)
自分はマリストとはいえない、しがないDDですので、こういう記事の形で支援することしか出来ませんが、自分の記事を目にした方が、少しでもSTARMARIEに興味をもって、一人でも多く、現場に足を運んでくれることを期待しています。
今回、最後にあえて注文点をいくつか挙げるとすれば
「着席ライブ」であることを、会場でもしっかりアナウンスするなり、紙に書いて大きくわかるように掲示した方がよかったと思います。
ライブに行くときに公式ツイッターを見ていなかった人間は、ライブが始まった時に立っていいのか座って良いのかがよく分からなかったと思います。
ノンストップで楽曲をやるのは良かったけれど、ところどころ観客が拍手をするようなタイミングはとっても良かったかな、と感じました。